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【徹底解説】「アドグリーンコート」は真夏の職場の暑さ対策、光熱費削減をする塗料!

公開日 2022-02-23T11:58:53.559Z 最終編集日 2022-05-18T10:00:51.563Z
【徹底解説】「アドグリーンコート」は真夏の職場の暑さ対策、光熱費削減をする塗料!

「アドグリーンコートって本当に効果あるの?」 「アドグリーンコートは導入するべきなの?」

アドグリーンコートの導入を考えている方は、このような疑問をお持ちではないでしょうか。

「アドグリーンコート」は、夏場の工場・事務所・倉庫・店舗など職場の暑さや熱ごもりといった問題を塗装で改善することができるとして近年注目を集めています。

アドグリーンコートが登場するまでは一般的には、工場・倉庫などの暑さ対策は以下のようなものが主流でした。

【一般的な工場・倉庫の暑さ対策】

  • エアコンなどの空調設備の導入
  • コンデンサ(変圧器)を使用して空調電力の制御
  • 断熱材を入れる大規模修繕や改修

しかし、これらの対策で費用対効果を得るためには、多額の予算が必要となってしまいます。 また業務効率を考えると、修繕や改修などによる工期の影響も気になるでしょう。更に設備の定期的なメンテナンスや補強などの維持費がかかることも。

つまり、コスト面から判断すると、すぐにこれらの対策を導入するのは難しいというのが現状ではないでしょうか。

そのお悩みを塗るだけで変えるのが機能性塗料「アドグリーンコート」です。

「アドグリーンコート」は以下のような特徴があります。

【アドグリーンコートの主な特徴】

  • 塗ることで熱を反射(遮熱)し、溜め込まない(排熱)
  • 表面温度の上昇を防ぎ屋根や外壁のクールダウン効果がある
  • 夏場の光熱費の削減が期待できる

弊社でも数十社のアドグリーンコートの導入を支援してきましたが、「多くの方が本当に遮熱効果があるのか?」と疑問を持っていらっしゃいました。

そこでこの記事では、機能性塗料アドグリーンコートを実際に施工している私たち株式会社IESが以下についてまとめました。

【この記事で分かること】

  • アドグリーンコートとは?
  • アドグリーンコートの機能は?
  • 本当に効果があるのか
  • 弊社の導入事例

この記事を読めば、アドグリーンコートを導入するべきかがわかるでしょう。

アドグリーンコートとは遮熱効果の高い機能性塗料

EX缶画像
引用元:NCK株式会社公式サイト

「アドグリーンコート」とは、一般的な塗料にある建物の保護、外観を美装するといった機能はもちろん、独自の遮熱・排熱といった特殊な機能や、国際特許を取得した成分を含んでいる機能性塗料です。

ただし、どの特徴を正確に理解していないと、期待する効果や性能が発揮できないこともあるので注意が必要でしょう。

この章では、アドグリーンコートの機能とそれを可能にしている成分について解説します。

アドグリーンコートの機能

アドグリーンコートはNCK株式会社(旧:NCK販売株式会社)が開発、販売する「屋根や壁に塗るだけでクールダウンさせることができる機能性塗料」です。暑さ対策を追求した次世代塗料としても注目されています。

「アドグリーンコート」の最大の機能は「遮熱」と「排熱」です。

ただし、「アドグリーンコート」自体が冷却効果を持つわけではありません。 「遮熱」と「排熱」の2つの機能を含む成分により、塗布した建物の屋根や壁の「熱ごもり(蓄熱)」を防ぎます。

アドグリーンコートの特殊な成分

アドグリーンコートの成分画像

出典 NCK株式会社公式サイト

一般的な断熱性塗料の成分に使用されているのが、空気層を持つ多孔質系セラミック(中空バルーン)です。 「アドグリーンコート」は真球無孔質のファインセラミック(特許素材アドマファイン)が使われています。

同じセラミックではあるのですが、この2つの違いはそのまま機能の違いとなります。

多孔質系セラミック(中空バルーン)と真球無孔質のファインセラミック(特許素材アドマファイン)の違い

多孔質セラミック(中空バルーン) 真球無孔質のファインセラミック(特許素材アドマファイン)
使われている塗料 通常の塗料 アドグリーンコート
機能の違い 断熱 遮熱・排熱
効果の違い 内部を熱を外部に伝えないため、熱を逃さない。夏場は熱ごもりが起きてしまう。 外部の熱を反射し、内部に熱が入らない。また、放熱することで内部の熱を逃すことができる。

多孔質セラミック(中空バルーン)は空気層に熱をためこみ外部に伝えないことで断熱をします。 アドグリーンコートのファインセラミックは空気層がほぼない超微粒子のため、「太陽光線(近赤外線)を高反射=遮熱」「熱を瞬時に放熱=排熱」します。

例えば工場、事務所、倉庫、店舗などの屋根材として一般的に金属やスレートが使われています。これらは材質の特製として熱伝導率がよいため、夏場には表面温度が約60℃近くまで達することも。 断熱対策をしていると遮熱はされますが、断熱材が熱を吸収した場所は「熱ごもり(蓄熱)」をおこします。

「アドグリーンコート」は断熱ではなく、熱自体を反射し、ためこまず放熱するため、塗るだけで建物の屋根や外壁に熱がたまらずクールダウンできるのです。

アドグリーンコートの種類

アドグリーンコートには以下の2種類が存在します。

アドグリーンコートEX アドグリーンコートGL
特徴 最もベーシックなタイプ EXよりもツヤ感がアップ
カラーバリエーション 全14色 全22色
改修下地 屋根・外壁 屋根・外壁
設計価格 3,650円/㎡ 3,650円/㎡

機能は特に両者で変わりはないのですが、両者はカラーバリエーションとツヤ感において違いがあるのです。

アドグリーンコートを導入するメリット

アドグリーンコートの機能は解説した通りですが、他の塗料と比較してアドグリーンコートを導入した際のメリットを解説していきます。

主な効果は以下の通りです。

  • 光熱費の削減につながる
  • 豊富なカラーバリエーションがある
  • 環境対策の一環になる

アドグリーンコートのメリット1.光熱費の削減

アドグリーンコートの最大のメリットとは、なんといってもクールダウンによる光熱費の削減です。 アドグリーンコートの成分画像

出典 NCK株式会社公式サイト

メーカーの工場事例では「アドグリーンコート」を塗装後、測定結果(夏季ピーク時)では屋根の表面温度で27.5℃、室内温度で4℃下がることが実証されました。

アドグリーンコートの実験結果

出典 環境省 ヒートアイランド対策技術(建築物外皮による空調負荷低減等技術)実証試験報告書

2009年に環境省が「アドグリーンコート」を用い、東京都と大阪府の工場で行った「建築物外皮による空調負荷低減等技術」の実証実験結果でもその室温抑制効果と冷房負荷低減効果(電気料金の削減)が確認されています。

つまり定期メンテナンス、屋根や壁の修繕、塗り替えのタイミングの際に機能性塗料アドグリーンコートを採用することで、「塗るだけで」光熱費の削減することが期待できます。

アドグリーンコートのメリット2.豊富なカラーバリエーションがある

機能性塗料では濃い色のバリエーションが少ないことが多々あります。 その点、アドグリーンコートは色展開が豊富でアドグリーンコートEXで14色、アドグリーンコートGLで22色のカラーバリエーションがあるのです。

建物の景観を壊さずに、遮熱塗装ができる点もアドグリーンコートが支持される理由と言えるでしょう。

アドグリーンコートのメリット3.環境対策の一環となる

出典 NCK株式会社公式サイト

アドグリーンコートは、水性であるため環境にやさしい塗料です。

通常、多くの塗料は油性であるため、環境に悪いVOC(揮発性有害化合物)の含有が多いという特徴があります。 一方、アドグリーンコートは水性塗料です。 油性塗料と異なりVOC(揮発性有害化合物)の含有が少ないため、安心して使用できるでしょう。

環境に優しい塗料として国内だけではなく中国、台湾、シンガポールなど海外の国からも環境にやさしい塗料としてグリーンマークの実証・認定を受けています。

アドグリーンコートの4つのデメリット

一方、アドグリーンコートには注意点も存在します。 良い面だけでなく懸念事項も知っておくことで納得して導入を進めることが重要です。

具体的には以下がアドグリーンコートの注意点です。

  • 塗装に不向きな場所がある
  • 冬場の断熱効果は薄い
  • 設計価格が高い
  • 定期的に塗り替えが必要

それぞれを解説していきます。

1.塗装に不向きな場所がある

アドグリーンコートの特徴は太陽光線(近赤外線)の熱エネルギーの遮熱、排熱です。

そのため、日当たりの悪い場所ではその効果が発揮できません。また建物の周辺自体が熱がこもってしまう場所でも同様に効果が感じられないことがあります。

2.冬場の断熱効果

アドグリーンコートの主な機能は「遮熱」・「排熱」で、「熱ごもり(蓄熱)」しにくいのが特徴です。熱をためこんで伝えないようにする「断熱」機能はないため、冬場の防寒対策には向いていません。

ただ塗装をすることによって「膜圧」が上がり、その分保温効果が期待できます。 膜圧とは… 塗装をすることによって、外壁の厚みが増しますが、その厚みを「膜圧」と呼びます。

そのため、冬場の完全な「断熱」は期待できないが、一定の保温効果があるというのがアドグリーンコートの特徴となります。

3.設計価格が高い

アドグリーンコートの設計価格は公表されていて3500〜4200円/㎡(※)です。ウレタン、シリコンなどの通常の塗料では2000円〜/㎡なので、価格自体は高めとなります。

※…詳細等はNCK株式会社、施工会社などのご担当者様に確認をお願いいたします。

4.定期的に塗り替えが必要

塗料には耐用年数があります。アドグリーンコートも例外ではなく施工する建物の立地や環境にもよりますが、一般的に10〜15年と言われています。

「アドグリーンコート」を塗装するその前に

アドグリーンコートを塗装する前に最も重要なのが屋根や外壁など塗装面状態を塗装に適した状態にすることです。

例えば屋根材から雨漏りがある・傷みや破損が激しくなっている等であれば、まずは修繕が必要です。 塗装面の状態が悪いまま施工をすると塗料本来の耐用年数より寿命が短くなってしまうためです。

上記のような理由から弊社ではアドグリーンコート塗装のご依頼があった場合は、まず塗装場所の現況や素材の腐食環境の確認させていただき、ご要望をお伺いいたします。 予算・工期の長期化・労働環境への影響などを総合的に判断し、修繕+機能性塗料というご依頼も増えています。

こちらは弊社の実際の施工事例とその手順となります。

アドグリーンコートの施工の様子

アドグリーンコートの施工の様子

アドグリーンコートの施工の様子

アドグリーンコートの施工の様子

アドグリーンコートの施工の様子

しっかりとアドグリーンコートの効果を発揮するためには、塗装する場所を整えてから施行する必要があるのです。

「アドグリーンコート」の取扱業者はどうやって見つける?

「アドグリーンコート」はその特殊な機能から扱いが難しいため認定施工店制度を採用しています。

アドグリーンコート施工店は販売元のNSK株式会社が開催する「認定施工技術者講習会」を受講した認定施工技術者が在籍していていることが条件となります。 講習会では足場架設から塗布について正しい知識と技術を身に付けつことで施工会社として承認されます。また取得後も5年ごとに更新講習の受講しなければなりません。 また技術をあげるレベルアップ講習なども開催されています。

認定施工店を探すにはNSK株式会社の公式サイトの「認定施工店一覧」からも検索ができます。

弊社は京都府京都市下京区に本社を置いており、東京、名古屋、福岡に営業所がありますので、全国どちらからでも、まずはお問い合わせ・ご相談をいただけると幸いです。

アドグリーンコートについてまとめ

今回は弊社でも実際に施工対応が可能な機能性塗料「アドグリーンコート」についてご案内させていただきました。 しかし…実はここ数年間、現場ではより高耐久で価格が同等となる「エシカルプロクール」が導入される施工例が増えてきています。

地球温暖化やSDGsなど環境対策の観点から機能性塗料は進化し高機能な製品が増えています。そのマーケットニーズにより注目されているのが「エシカルプロクール」です。 エシカルプロクールの特徴を一言でいうなら「アドグリーンコートの上位互換」の塗料です。 エシカルプロクールについては、こちらで詳細をお伝えしますので、よろしかったらぜひご覧ください。

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