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遮熱塗装は本当に効いた?2026年猛暑と電気代高騰から検証

公開日 最終編集日
遮熱塗装 暑さ対策 省エネ対策
※画像はイメージ画像です。実際は長袖空調服にフルハーネスの非常に暑苦しい絵面で作業しております。

2026年7月に公開した「夏の冷房費が下がらない理由と屋根の表面温度の関係」から、約3週間が経ちました。あの記事では、屋根材の表面温度が冷房負荷に直結する仕組みと、遮熱塗装という選択肢について解説しましたが、その後の夏はどう推移したのでしょうか。この記事では、
 ①2026年夏の猛暑の実態
 ②電気代を取り巻く環境の変化
 ③遮熱塗装が今も有効な選択肢と言える理由
 ④導入を検討する際に確認したいポイント
という4点を、最新のデータとともに振り返ります。前回記事を読んでいなくても理解できる内容ですが、あわせて読むことで屋根の暑さ対策への理解がより深まります。

「今年の夏も屋根や外壁が焼けるように熱くなっている」「電気代の請求書を見るたびに憂鬱になる」という声を、この夏はより多く耳にするようになりました。実際、気象庁は2026年7月中旬から下旬にかけて全国的に顕著な高温となったことを発表しており、猛暑日(最高気温35℃以上)を観測した地点数の延べ数は、過去最多だった2025年に次ぐ水準に達しています(参考文献1)。前回記事で取り上げた「屋根表面温度の上昇」という課題は、この夏、より多くの建物で現実のものとなったといえます。

株式会社IESは京都市下京区を拠点に、空調・電気・管工事、塗装・大規模修繕工事、FA事業・省人化設備、補助金申請サポート、省エネコンサルタントまで手がけています。塗装単体の提案にとどまらず、空調設備の知見もあわせて「その建物にとって遮熱塗装が本当に効果を見込めるか」を検討できる点が特徴です。本記事も、実在する統計・公的データに基づき、実績数値を誇張することなく解説します。

おさらい:屋根表面温度と冷房費の関係

前回記事の要点を簡単に振り返ります。金属屋根やスレート屋根などは、外気温が35℃程度でも表面温度が60〜70℃前後に達することがあると案内されています(参考文献2)。屋根表面の温度が上がるほど、その熱が室内側へ伝わりやすくなり、エアコンはより多くの電力を使って室温を下げる必要が出てきます。つまり「冷房費が下がらない」背景には、設定温度や使い方だけでなく、屋根という建物側の条件が関係しているという考え方です。

2026年夏、猛暑と電気代を取り巻く環境はどう変わったか

この夏の実態を、数字で振り返っておきます。

観点

2026年夏の状況

猛暑日の発生状況

2026年7月中旬〜下旬にかけて全国で顕著な高温となり、猛暑日の延べ地点数は過去最多の2025年に次ぐ水準(参考文献1)

再エネ賦課金(電気代に上乗せされる負担分)

2026年度は1kWhあたり4.18円に設定され、初めて4円台となった(2025年度は3.98円)(参考文献3)

モデル家庭(月400kWh想定)への影響

再エネ賦課金分だけで月額1,672円、年額20,064円の負担(参考文献3)

猛暑の頻度が増える一方で、電気代の土台となる単価そのものも上昇しているというのが、2026年時点の状況です。前回記事で紹介した「冷房費が下がらない」という悩みは、猛暑と電気代高騰という2つの要因が重なることで、以前よりも実感しやすくなっているといえるでしょう。

遮熱塗装は今も有効な選択肢と言えるか

結論から言えば、屋根の表面温度そのものを抑えるというアプローチである以上、遮熱塗装の位置づけは前回記事の時点から変わっていません。一般社団法人日本塗料工業会は、遮熱塗料を「夏を快適に、さらに省エネ」に寄与する塗料として案内しており、日射熱の吸収を抑えることでヒートアイランド対策・省エネ・地球温暖化防止に役立つ塗装として位置づけています(参考文献2)。

効果を体感しやすい建物の条件

  • 屋根材の種類:金属屋根やスレート屋根など、直射日光で表面温度が上がりやすい屋根は効果を体感しやすい傾向があります。
  • 建物の用途:工場・倉庫など、日中の屋根表面温度が空調負荷に直結する建物は候補になりやすいです。
  • 屋根の劣化状況:塗膜が劣化して日射反射率が落ちている屋根は、塗り替えのタイミングとあわせて遮熱塗料を検討する価値があります。

一方で、日射反射率などの性能数値は塗料メーカーや測定条件によって異なります。前回記事でも触れたとおり、数値は施工条件(下地の状態、塗料の種類、計測時の気象条件など)によって変動するため、あくまで目安として捉えることが大切です。

電気代・補助金の視点から見る導入判断

再エネ賦課金の上昇のように、電気代の土台となる単価は自分の努力だけではコントロールできません。だからこそ、屋根表面温度を抑えて冷房負荷そのものを下げるという建物側の対策が、相対的に見直されやすくなっています。なお、自治体によっては遮熱・断熱塗装を省エネ改修の一環として補助金・助成金の対象としている場合があります。制度の有無や条件は自治体・年度によって異なるため、対象になるかどうかは事前にお住まいの自治体へ確認することをおすすめします。

導入前に確認したいチェックリスト

前回記事のチェックリストを、今回の内容もふまえてアップデートしました。

  1. 現在の屋根材・外壁材の種類と劣化状況
  2. 直射日光が当たる時間帯・面積(屋根の向き・周辺の日陰の有無)
  3. これまでの夏場の冷房使用状況(設定温度・稼働時間の目安)
  4. 塗料メーカーが公表している日射反射率などの性能データとその測定条件
  5. 施工後のメンテナンス周期と耐用年数の目安
  6. お住まいの自治体に遮熱・断熱塗装向けの補助金制度があるか

Q. 遮熱塗装をすれば、電気代の値上がり分を相殺できますか?

A. 再エネ賦課金のような単価の上昇分そのものを打ち消すという性質のものではありません。遮熱塗装はあくまで「屋根表面温度の上昇を抑え、冷房負荷を下げる」ための対策であり、電気代全体は使用量・契約プラン・単価などさまざまな要因で決まります。

Q. 去年より暑くなっていないのに、遮熱塗装を急いで検討する必要はありますか?

A. 猛暑の程度は年によって変動するため、今年だけを基準に判断する必要はありません。屋根材の劣化状況や、日頃の冷房負荷の感じ方などを踏まえ、塗り替えのタイミングにあわせて検討するのが現実的です。

Q. 遮熱塗装以外にできることはありますか?

A. すだれ・遮光カーテンの活用、エアコンフィルターの清掃、室外機周辺の風通し確保など、屋根以外からできる対策もあります。屋根表面温度の対策と組み合わせることで、より効果を実感しやすくなります。

この夏、みなさまの建物の屋根や電気代には、どのような変化がありましたでしょうか。前回記事の公開時と比べて「暑さが増した」「電気代の請求書を見て驚いた」といった変化があれば、ぜひコメントでお聞かせください。

あわせて読みたい記事として、屋根の暑さ対策を検討する際によく比較される「遮熱塗装と断熱塗装は何が違う?失敗しない選び方の基準」もご覧いただくと、遮熱塗装が向いている建物の条件をより具体的に把握いただけます。

株式会社IESでは、遮熱塗装・雨漏り修繕・結露防止塗装の3つを中心に、建物の状態や用途に応じた塗装のご提案を行っています。特に遮熱塗装は、屋根材の種類や日射条件、これまでの冷房負荷の状況を踏まえたうえで、本当に効果を見込めるかどうかを含めてご相談いただけます。ご自身の建物に合うかどうか判断がつかない場合は、無理に契約を急がず、まずは公式サイト(https://ies-japan.co.jp/)から現地調査のご相談をいただくことをおすすめします。

本記事は株式会社IES(京都市下京区、空調・電気・管・塗装・大規模修繕工事、FA事業・省人化設備、補助金申請サポート、省エネコンサルタント)が執筆しました。屋根や外壁の暑さ対策でお悩みの際は、下記のお問い合わせ先までお気軽にご連絡ください。

お問い合わせ:ies-kyoto@ies-japan.co.jp

参考文献・出典

  1. 気象庁「2026年7月中旬〜下旬の顕著な高温と今後の見通しについて」 URL: https://www.jma.go.jp/jma/press/2608/03b/japan_hot20260803.html 参照日: 2026年8月19日
  2. 一般社団法人日本塗料工業会「省エネ・ヒートアイランド対策・地球温暖化防止・簡単施工・耐久性向上 夏を快適に、さらに省エネ。遮熱塗料」 URL: https://www.toryo.or.jp/jp/anzen/reflect/reflect-leaflet-2025_2.pdf 参照日: 2026年8月19日
  3. 経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します」 URL: https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260319004/20260319004.html 参照日: 2026年8月19日
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