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結露防止塗装はどこにでも塗れる?工場・倉庫で見極めたい下地と部位の条件

公開日 最終編集日
結露防止塗装

「結露を止めたい」というご相談をいただいたとき、最初に確認するのは薬剤や塗料の種類ではありません。どこで結露が起きているかです。壁なのか、天井なのか、金属ダクトなのか、それとも床なのか。この見極めを飛ばすと、せっかく塗装しても効果が出ない、あるいはそもそも施工できない部位に手を付けてしまうことになります。当社は結露防止塗装の取扱店として、この「どこに塗れて、どこに塗れないか」の切り分けを日常的に行っています。本記事では、その判断基準をそのままお伝えします。

結露が起きる条件は、実はシンプルです

空気中には水蒸気が含まれており、その空気が持てる水蒸気の量には温度ごとの上限(飽和水蒸気量)があります。空気が冷たい面に触れて温度が下がり、その空気の水蒸気量が上限を超えると、超えた分が水滴に変わります。この、水蒸気が水滴に変わる境界の温度を露点温度と呼びます。物体の表面温度が周囲の空気の露点温度を下回ったときに結露が発生する、というのが結露の基本的な仕組みです。

工場・倉庫で結露が起きやすいのは、金属製のダクトや鉄骨の柱、断熱が薄い外壁、外気に近い屋根裏など、熱が逃げやすく表面温度が下がりやすい部位です。逆に言えば、こうした部位ほど「表面温度を露点より下げない」ことが対策の焦点になります。

結露防止塗装が対応できる部位

当社が結露防止塗装として取り扱っている製品は、珪藻土を用いた塗膜です。当社公式ページの説明によると、湿気吸収・調湿性・断熱効果・防かび性の4つの機能を持ちます。乾燥膜厚1mmで約600cc/㎡の水分を吸収し、室内湿度が上がれば吸湿し、下がれば放湿することで表面が露点を下回る状態を作りにくくする、と説明されています。試験結果としては防露性600g/㎡(乾燥膜厚1mmあたり)、耐凍結融解性80サイクル合格、防かび性0(菌糸の発育皆無)という数値が当社公式ページで公表しています。

適用できる下地は、コンクリート、モルタル、PCパネル、ALCパネル、スレート、石膏ボード、木部、鉄骨、鉄板、アルミ板です。用途例として、住宅の内壁・押入れ・脱衣所に加え、工場の屋根裏・ダクト、物流倉庫の壁・柱が公式ページに挙げられています。工場・倉庫で結露が集中しやすい部位と、そのまま重なります。

床には塗れません。ここは正直にお伝えします

一方で、この製品は床への塗布には対応していません。施工対象は壁・天井・屋根裏・ダクト・柱であり、床の結露対策として提示できる製品ではありません。「結露対策なら床も含めて全部塗ってほしい」というご要望をいただくことがありますが、ここは対応範囲外として正直にお伝えしています。

床で見られる水分・湿りは、壁や天井で起きる表面結露と同じ原理で説明できるとは限りません。歩行や搬入出による摩耗、清掃時の水分、床下からの湿気など、原因が別にある場合があるためです。したがって、床の水分・湿りにお悩みの場合は、まず「本当に表面結露なのか、それとも別の要因なのか」を切り分けるところから始める必要があります。目視での発生パターン(特定の時間帯に集中するか、常時湿っているか)や、床材の含水率を測定できるなら数値で確認することが、次の一歩になります。

下地が整っていなければ、塗って終わりにはなりません

塗布可能な下地であっても、無条件に施工できるわけではありません。当社公式ページでは、下地の含水率10%以下・pH10以下であることが施工条件として示されており、下地処理と乾燥条件が整っていることが前提です。標準外の下地は個別の相談が必要です。

つまり、竣工直後で下地の乾燥が十分でない建物や、過去の漏水・結露で下地に水分を含んだままの部位では、条件が整うまで施工を待つ、あるいは下地側の処置を先に行う必要が出てきます。「塗装すればすぐ解決する」という前提では話が進まないケースがある、という点は先にお伝えしておきたいところです。

読者ご自身の現場で、まず確認したいこと

ご相談をいただく前に、次の点を確認しておくと、対応可否の判断が早くなります。

  • 結露(または湿り)が出ている部位は、壁・天井・ダクト・柱のいずれか、それとも床か
  • その部位の下地材質は何か(コンクリート、鉄骨、石膏ボードなど)
  • 下地の含水率を測定できる状態か、また直近で漏水・結露による水分の蓄積がなかったか
  • 下地処理や乾燥期間を確保できる工期の余地があるか

当社は結露防止塗装(スーパーボーロ)の取扱店として、こうした下地条件の確認から施工可否のご相談まで対応しています。「塗れるかどうか分からない」という段階からのご相談も、上記の項目を整理いただくとスムーズです。

結露対策で失敗しないために必要なのは、万能な塗料を探すことではなく、対応できる部位・条件を先に見極めることです。塗れない場所を無理に塗ろうとせず、床のように原理が異なる可能性がある部位は別の切り分けから始める。この順番を守ることが、結果的に一番の近道になります。

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参考文献・出典

  • 結露 - Wikipedia(露点温度・飽和水蒸気量の一般的な定義について参照)
  • 株式会社IES公式製品ページ「スーパーボーロ」(結露防止塗装の仕組み・適用下地・施工条件・試験結果の公表値)

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